たくさんの蝶たち
文京区教育センターで展示されている「蝶〜魅惑の昆虫〜」展へ行ってきました。
前日に偶然、日頃からTwitterで作品を拝見させて頂いているツカナ制作所(@tukana_seisaku )さんがおススメされていた展示で
この秋は昆虫博物館をいくつか回ろうと決めていた矢先にみたので、素晴らしいタイミングにこれはもう行くしかない!と。
蝶をスケッチするようになってからは
図鑑や写真集、インターネットなどの資料を最大限に自分寄りのデザインに落とし込んで制作をしていましたが
もーーーーなにがストレスって、二次元しか情報がないのって本当に描きづらい!
ということを日々実感していました。
ミヤマカラスアゲハちゃんを描いたとき
自分で撮影した桜を描いて羽に添えましたが
それがすごく自分に合ってると実感してから
やっぱり一度は本物を目で見ていかないと、何事もモチベーションは維持できないのだなと改めて痛感しました。ほんとに。
もうメンタルが枯渇してたほど情報に飢えていたので、この展示場所に着いた瞬間、たくさんの蝶に囲まれた時の感動といったら言葉にならなかったです。
化学への知識は素人な私でも、一つ一つの蝶たちが本当に精度高く並べられていて、いかに深い愛情で飼育され研究されてきたかがわかります。
これらの蝶をコレクションすると共に、政治家でもあった鳩山邦夫さんの素晴らしい研究と、蝶の採取から飼育までの活動ぶりがたくさん記録されていて、政界での活躍とは全く異なった視点での姿には驚かされてしまいました。
入口に置かれていた彼の書籍「チョウを飼う日々」も、何頁か読ませてもらったのですが、一つ一つの研究結果への凄まじい記憶力と、蝶を生かすことへの執念、何より蝶を通して与えられた人の生き方への概念さえも繊細な文章に込められていました。
こちらは絶版になっていることがとても惜しいです。
(彼の功績をきちんと後世に残す意味でも再出版を強く望んでいます。何より私が欲しい。)
写真撮影はフラッシュなしなら許容範囲とされていたので、少し撮影したあとで写真におさまらないものは簡単なスケッチとメモを取ったりしました。
それなりの人がゆっくり眺めて会場を後にしていく中、かなりの時間を滞在して黙々とメモをとる私。
そんな私を何度か会館のスタッフさんも心配そうにチラチラ確認されていました。……さすがにちょっと熱が入りすぎて怪しかったかもしれません。笑
これまで色々な展示をみてきましたが、心に残るものは沢山あっても、見た瞬間のふわっとした印象や考えた言葉を即座に会場で記録できるというのは、なんて贅沢な時間だっただろうと思います。
そしてそういった行動をできる自分へも驚いていて、帰りの道中も沢山のアイデアや思いを巡らせて充実した時間になりました。
こんな時間がこれからもたくさん増えたらいいなぁと思います。
まだどんな生き方ができるのかは全く見えてきませんが、それでも今なにが出来るのかがとても大事なんだと思います。
とにかく楽しかった。
次に行きたい化学博物館も見つけているので
年内は楽しく出かけて制作していきたいなと改めて気が引き締まりました。
明日も描くぞー!