時が経てば
近頃、些細なことで感情的にとらわれる自分を見て、
子供の頃のようにまっさらな心をどうして持てないのだろうと思う。
怒りも苦しみも、全ては自分以外の何かに対する不安や恐怖からで、それがなければもっとフラットに現実を見れるのに、といつも反省しても、気づけば真逆へと自分は進んでいる。
何をしても楽しかった子供のころは、邪心などなかった。
だから怖いものもなかった。
大人にななればなるほど、失うものの怖さや不信感が募っていった。
自分で狭めた自分の居場所はとても窮屈で、知らぬ間にどんどん息苦しくなって、ただひたすらにもがきながら、それでも尚しめつけられるようだった。
とても愚かだった。
自由でいるためには、恐怖や縛り付ける自分の感情を解き放たなければいけない。舞い上がってもいけない。
心を静かにして見据えなければいけない。
そして今の自分をありのまま受け入れる他ない。
子供のころの自分は、決して誰かを羨んだりしなかった。恨んだり卑屈にも思わなかった。
あの頃の自分は、とても強かった。
もう一度、そんな風になりたい。