人生を考える。
先月のことになるのですが、上野で行われた「ブータン展」に行ってきました。
ブータンと言えば、2011年にワンチュク国王がご夫妻で来日されたことも、まだ記憶に新しいですね。
名前の通りにブータンの文化にちなんで、民族衣装や美術品、ブータン国の人々の暮らしについての事が奥深く展示されていました。
ハコニワさんというブログで、とても詳しく書かれています。
心が穏やかになる、とても素敵な展示でした。
私が特に足を止めて長いこと眺めたのは、織物による作品でした。
ハコニワさんからのブログでも分かるように、決め細やかで、彩り豊かで。
女性の生業とするものだからなのか、大変な作業だからこそ伝わってくる、職人さんの思いとか。
そんなことを感じながら一つ一つ丁寧に見ていました。
この展示をプロデュースした松尾たいこさんも、好きなイラストレーターさんの一人なのですが、だからなのか、ブータン国の格言と挙げ方なども含めてインスパイアされる部分がすごくありました。
自分にとっての「幸せ」ってなんだろう。
この展示を見てから、そういったことをよく考えるようになりました。
というのは、やっぱり私自身も今、制作という自分のための時間ができて、それが幸せだと思えるからなんだなと。
でもそれだけではなくて、それ以外の部分で_____例えば仕事や生活水準や、自分の能力のコンプレックスで、今の自分をどう受け止めたらいいのかを、考えるようになりました。
答えはまぁ、ゆっくり自ずと見えてきて。
一つは、周りと比べない。
もう一つは、自分が幸せかどうかは、「今この場で出来ること」あるかどうか。それによって変わるということ。
そして最後の一つは、どこかで必ず助けてくれる人はいるということ。
望んだ時に、望んだ言葉や形でなくても、コツコツやってきたことは必ず誰かが見てくれています。
どうしてか今年は、そういったことを感じることが多いです。
その一方で、自分の身に起きる「良いこと」の質が上がる分、その反対がグレードアップするというこも学びました(笑)
だから、そういうときは少しだけ周りに助けを求めることも必要なんだな、と。
「幸せ」の輪郭を思い浮かべた時に、自分はなんて無力なのだろうと思います。
もっと収入があれぱ、年老いた母を養ってあげられるのにな、とか
もっと気配りができれば、周りを助けることができるのになとか。
いつも自分がいい状態でいることばかりに精一杯で、身近な人にすら安心をさせてあげられない。
だけれど多分これでも私自身、少しずつ進歩している方なんだなと、改めて思います。
一年前、2年前、それよりもっと前……私は今の健康と生活力さえ満たしていませんでした。
多分きっと、仕事で良い後輩が入ったり、悩み事を一から見直したり、色々な面でリセット期間なのかも知れません。
まぁこれを書いている現在こそ、制作からの現実逃避以外の何でもありませんが(笑)
少し休んだら、また作業に戻ります。