恐さ
展覧会参加の手続きを終え、頼んだDMも届きました。
制作も、コツコツと完成へ向かっています。
とは言え、本当の完成を迎えるまでは安心できませんが。
気づけばもう、この作品とは半年向き合っていることになります。
私自身、一つの作品をこれだけ長い時間をかけて完成させるということは、今まで一度もありませんでした。
(取りかかるまでに時間がかかったことは、幾多あったけれど)
完成に向かってるという点で、これまでに感じたことのない恐さを実感しています。
一つは、制作においてひとしお愛情をかけた作品が、自分の手から離れること。
作品は、完成すれば独立したものになります。
完成前は、どうやったら言いたいことが伝わるだろうと悩んだ作品でも、完成すれば自ずとそれは、何かしら「表現」してくれるものです。
それが、自分の思いと噛み合ってるかは別として。
なので私がこの作品へ込めるものは、この時点でもうなくなります。
もっと正確に言えば、それはずっと前から、つまり下絵の時点でも同じなのですが。悲しいことにも、まだ手を加えられるうちはと、錯覚してしまうものなのです。
そしてもう1つは、前述したことよりもっとエゴに近いもの。
今の力量の全てと、これまで制作に携われなかった時期のことも含め、熱意とか意気込みは全て注ぎ込んだと言っても過言ではなくて。
そういった生徒さんは珍しくないらしく、やんわり先生は、例に違わず私も「燃え尽きる」ようなことがないか心配しています。
なので、はよ新しいの考えてと言います(笑)
新しい作品は考え始めています。
それでもこうして向き合う場面というのは、自ずと訪れるのだなと感じています。
他人から見れば、たいした大作でもなかろうにとは自分でも思うほどです。
きっとそんなのも、最初だけ、つまり展示作品として初めてだからのことなのですが。
いったい誰に、こんなことが言えるでしょうか(笑)
自己満足なのも分かっています。
自分でもちょっと、気持ち悪いくらいで(笑)
初めての参加で、初めての会場。
終われば作品が手元に戻るように、私の中にも何か、答えは返ってくるのかな。
例えば新しい世界観とか。
そんなことを、ふと思いました。