描く
展示作品のアイデア、その後です。
要素を取捨選択して、さらには無駄を削ぎ落として、ひたすら削ぎ落として。
ここまでまとめるのにさえ、とっても苦戦しています。
ウェルカムボードとの両立制作なので
かなりタイトなスケジュールです。
今日までの1週間、今までに感じたことのない無気力に陥っていました。
ベットから出られない日も一日だけでしたが、あった時はほんとにもう駄目かと思いました。
なんとか脱出できてよかった…。
現実逃避に女の子を描いたり。
太眉の子が好きです。
走り書きだから線があまり綺麗じゃないな(^_^;)
前回の記事で書いた下村先生や、最近ファンになったイラストレーターさんの活動ぶりにエネルギーを頂きながら
引き続き私も描きます。
引き上げられるもの
先日、切り絵作家の下村優介先生の作品を見に、立川へふらっと立ち寄りました。
……同じ中央線でも、新宿から結構離れてるものだと気づかず、ちょっと遠かったです(笑)
下村先生の展示は切り絵作家さんの中でも、とてもスケールが大きい斬新なものが多くて
下絵の画力だけでなく作品の展開方法でも、とても刺激を受けます。
作品を広めて行く上で、ご自身もとても行動力があり、その勢いや姿勢には多くを学ばされます。
切り絵に限らず、彫紙も下絵のデザインが作品の良し悪しを決定するので
私自身ももっと描く力をつけなければと奮起しています。
正確には、見る力と考える力に近いのでしょうか。
なんにせよ、小さなことを丁寧に繋げていくことが大事だと思います。
展示作品の他に、今は再来月に挙式をするいとこのウエルカムボードを作っています。
こちらはお子さんが少し大きくなってからの結婚式というのもあり、内容は家族の似顔絵になるのですが
半年くらい人物を描いていないので、子供や家族の笑顔を描くということが、今はとても楽しいです。
堅苦しい言葉になってしまいますが
絵の未熟さを通して、私自身の未熟さも感じる今日この頃です。
絵に向き合う姿勢は、他人と向き合うことと良く似ていて
私自身の作品に向けた態度は、これまでの私自身の現れなんだなぁと。
自尊心が強かったり、甘えが大きかったり。
大事にすることを間違えて、それ故、壊すことによく似ていたり。
今は、あらゆることをじっと耐えて見ることも必要なんだと、改めて考えています。
制作に没頭したいところですが
仕事も繁忙期と欠員続きで勤務時間が、まぁ大変なことになっています。
なんでこんなに今年は忙しいんだろう………。
ぼやいても仕方ありませんが(笑)
厳しいですが追い込みをかけています。
それが今の私の支えなので。
さて、頑張ろう。
新しい作品
秋の展示会作品を書き出しています。
今回も蝶です。
実際に蝶の作品を作り出してからは、半年くらいでしょうか。
色々失敗したりしながら、ただより良くしていくのみです。
一つのモチーフを、ずっと作り続けることは大切なことだと、以前の先生は話してくれました。
一欠片ほどの答えかもしれませんが、少しは見えているような気がします。
5月、9月と続けて作品を作るのは、結構ハードです(笑)
そのおかげで、モチベーションや集中力が鍛えられてきています。
自分の描き方の何が悪いのか、どこらへんの意識が甘いのか。
一枚一枚繰り返すこどで、具体的に見えてきます。
ほんのちょっとの差で、大きく変わることもあれば、見えないような小さな変化もあったり。
何ごとも、研究していくと、知識や理解の幅も広がりますね。
知識と言えば。
スクールや展示でのあとに発見や反省点をまとめたノートがあるのですが
読み返してみると、少し面白いです。
どんなに経験を積んでいても、小さなことほど気づけば大きな驚きだったりして。
実はそれが大事なことだったりするんだろうな…と思う今日この頃です。
これだけの制作の集中力を持てるようになっただけでも、去年とは大きく違うことだなと思います(苦笑)。
描けずに悶えながら、乗り越えていくと
楽しさや開放感が味わえるのもまた、面白いことです。
ことり
今年の年賀状に作った鳥の作品です。
も、もう5ヶ月前になるのか……
時が経つのは本当に早い。
鳥の顔のアップ。
この時、くちばしの立体感を出すのを忘れたまま印刷しました(笑)
前回載せた、蝶の作品に比べて
この鳥のほうが紙の重なりが綺麗に出てますね。
羽の部分とか。
いい意味で彫紙らしさが出始めているなと、後から思ったり。
前回作った蝶と、この鳥の経験から、今年の展示作品をどうしようかなぁと練っています。
本当は人のモチーフも取り入れたいですが
規制された画面のサイズだと難しいなぁと。
ただ一つは、前回より作品の質をあげたい。
それだけです(笑)
髪を切った帰りに本屋で、小川洋子さんの「ことり」という本を買いました。
「まぶた」、「博士の愛した数式」、「冷めない紅茶」以来、久しぶりに手に取りました。
変わらず繊細な人物像や美しい背景の描写に惹き込まれます。
「アルジャーノンに花束を」に通じる世界観や、映画「バーディ」と重なる物語で、とても好きな作品だなと感じています。
随分と本は読んでいなかったので
空っぽの自分の中に染みわたっていく、本当にその言葉通りです。
読書時間も、大切にしたいですね。
映画「バーディ」は、動物愛護や戦後のアメリカを強く訴えた作品で、胸が苦しくなる作品ですが
こちらも、とても美しい内容の作品です。
若きニコラス・ケイジが懐かしいです。
梅雨が近づいて、もうすぐ暑い夏を追い越してしまいそうですね。
昨年読みかけて止めてしまった本も、読み終えたいです。
ではでは、また新たな作品とご一緒に、近々更新します。
制作と再会
とても小さい作品ですが
今月の22日から三週間ほどの期間で開催される、地元の市民美術展に出品しています。
きっかけは、中学の頃にお世話になった先生の存在でした。
毎年、年賀状のやり取りをしていて、今年の年賀状を彫紙の作品を印刷したデザインのもので送ったところ、市民美術展の会員でもあった先生からのお誘いを頂きました。
実はこの先生には、私自身も深い思い出がありました。
昔から古い美術が好きだった私にとって、その興味ある分野について
共感できる友人もいなく、少しだけ退屈というか、寂しいような時期がありました。
当時は15歳という年齢だったので、そのギャップはまぁ無理もないかなと。
今でもはっきり覚えています。
全く美術に関係のない選択授業で、当時の先生は音楽の授業をしていました。
私は美術の次に音楽も好きなので、もっと音楽の授業に触れたかったのですが、自習のような、自由な時間帯になると、私を含めたグループの女の子たちは、ただおしゃべりをするだけで、それが嫌でした。
一応、そのグループの子たちに合わせているつもりでしたが、無意識に先生は何かを感じ取ったのかもしれません。
ふいに私の隣にやってきて、柔らかい仕草で椅子に座ると、何気なく話をかけてきました。
その時迫っていた期末テストの話や、本当はもっと色々な音楽を聞きたいこと。初めて話したけれど、とても自然体で話せたのを今でも覚えています。
その中で先生は、当時美術部で活動していた私に
「いつも美術部ではどんな絵を描くの?」と聞いてきました。
そんな質問をされるとも思わなかったので、きょとん、としながらも答えると
「私もね、音楽を教えてはいるけれど、絵を描くのがとても好きなのよ」と、にっこり答えてくれました。
美術の顧問の先生ですら、そんな風に歩み寄ってくれなかったので、その時は本当に嬉しくて。
どんな絵が好き?とか、絵を見るとどんな風に考えたりする?
と聞かれて、自分なりに話してみたら
先生も嬉しそうに聞いてくれて、私に絵を描き続けるよう応援してくれ、色々な相談にも乗ってくれました。
中学の卒業アルバムには、約束よと微笑みながら
「一緒にいつか美術展へ作品を出そうね」と書いてくれました。
絵が描けなくなった時も、時折思い出しては、この時の先生とのやり取りが支えになりました。
その約束を、17年越しになりましたが
やっと果たせました。
搬入の祭に、本当に久しぶりにお会いできた時は
さすがに私も目が潤んでしまい、そんな私に先生も少し驚いていました(笑)
この美術展では、油絵の大作を出している会員の方がほとんどなので、私の作品はとても小ぶりで幼いものですが
その、大作の人達の作品を見て感動するのと同時に、
改めてまた、次の作品へのエネルギーや意欲が湧くきっかけとなりました。
とても恵まれた機会を頂けたと思います。
本場の彫紙アート展も、今年は例年より早めの開催となったため、そろそろ新作を考えなければなりません。
それ以外にも、頼まれている作品や
来年にはグッズ販売を考えているので、その試作品づくり、などなど。
もちろん彫紙だけでなく、水彩や鉛筆もまたやっていく予定です。
最近はめっきり、鉛筆作品がないですが………。
絵を描いていくことの大切さを、改めて感じています。
もう会えないけれど
本当ならこのことを一番に伝えたかった人もいます。
そう思う一方で、次は今よりいい作品を作りたいなと、そう思う今日この頃です。
年明けから幾つか作品を作っていたので、次回の記事ではそれを載せられたらなと思います。
長くなりましたが、今回はこの辺で。
新しい作品
お久しぶりです。
年末、そして年明けから心身ともに狼狽する出来事が多々ありまして。
2月からは長期的に体調を崩したりしていました。
そんな中、とっても大事な作業に追い込まれています。
お誘い頂いている、とある展示会の作品制作です。
なんと今月末には仕上げないといけません。
が、ご覧の通りまだカットに入ったばかり。
それでも、「まだ慌てるような時間じゃないと」思えている自分にビックリです。
今回は、まぁ何というか。
短期間でどれだけ作れるかというのを試してるのもあります。
よって、諦めたらそこで試合終了なのです。
作品は、蝶の集合体がモチーフになっています。
立体感が出るまでは、まだ分かりづらいですね。
この作品を練りながら、秦さんの「朝が来る前に」という歌をよく聞いています。
この曲は、人生の岐路に立った時に聞いていたのもあり、また改めて色々思う所があって。
この曲を聞いて一番思うのは
この日記を書いた時期の自分自身です。
http://decembersnow19.hatenablog.com/entry/2013/12/29/081643
朝日が部屋に入り込む様子を、ずっと眺めていた頃。
新たに作品に形づけることで、言葉に出来ない思いも、込められたら。
とりあえずは頑張って完成させます。
出来上がり次第、また更新予定です。
人と出逢う意味
今月の頭頃、パーチメントというアート展覧会があり、彫紙の教室へ一緒に通っている方と足を運びました。
初の自由が丘でした(^^)
パーチメントというのは、トレーシングペーパーのような半透明な紙をエンボス加工したり、切り抜きやカットなどを駆使して、色々な表現方法から形を作っていくアートです。
作品は紙がもとになりますが、仕上がりはまるでレース素材のように、きめ細やかで美しいものばかりです。
一緒に見に行った人と会わなければ知ることのない世界ではありましたが、本当に素晴らしい技術です。
もともとはオランダ発祥の技術らしいのですが、繊細な感覚や勤勉さが日本の感性に合ってるのか、やはり海外からの日本の評価はとても高いとのこと。
ずっと見ていられるくらい綺麗でした(*´_`*)
ご一緒させて頂いたのは、教室でも度々お会いする方で、教室以外の場では今回が初めてのお出かけでした。
同性の方ですが、年が少々離れてることもあり、会話が果たして持つだろうか…などと、かなーーーり私は緊張して待ち合わせ場所へ向かいました(笑)
安定のコミュ障(笑)
けれど、そんな私の心配など本当に無意味だったほど、お互いにやってきた作品や好きなものなどで盛り上がり、いい1日になりました。
あの心配は一体何だったんでしょうか(笑)。
今回も含め、最近は本当に年上の方から学ばされることがとても多いです。
特に同じ女性の方は、家庭を持つ持たないでも感覚は大きく変わったりもしますし。
彫紙や職場以外では、年上の方と話すことが増えましたが、職場はほとんど年下で、それはそれでまた感覚も違い面白かったりします。
ただ共通して言えるのは、全く遠い場所から知り合った縁なのにも関わらず、とても身近に感じる共通点がそれぞれにあること。
職場の後輩は年齢的に近いこともあり、働き方や環境の転機が似ていたり
彫紙を通して出会った先生や友人は、やっぱり作品の好みや向き合い方が良く似てたり。
同じアートを好むでも、あらゆる感覚の人がいる中で、これだけ何かしら繋がる人と出会うのは、すごいことだなぁと。
アートに関して言えば、私自身も「古き良き」ものに惹かれるタイプなので、
(例えて言うなら80~90年代の資生堂広告とかのデザインが大好きだったりする)
それを見てきた先輩方との話が噛み合うのは、良い意味で自然なことなのかも知れません。
もっともっと、作品へ注ぐエネルギーを増やしていきたいですね。
ちょっとずつ、頑張ろう。